私が大宮にネイルサロンを出してまもないある日、
店に「ネイルを教えてほしい」という人が来ました。

 

「教えてほしいという人がいるなら」と、
あまり深く考えず、
気軽な気持ちでスクールも始めました。

私がネイルサロンを始めた頃は、
ネイルブームで、施術の価格も高く、
競合店も少なく、サロンのお客様はどんどん増え、
売り上げも右肩上がりでした。

しかし、リーマンショックがおきた頃から、
他業種の大手企業などがどんどんネイル業界に介入し、
安い料金のお店もできて、
売り上げが一気に減りました。

しかしそんな時、
逆にスクールの入校数が増えたのです。

景気が悪く、就職難になったため、
スクールに通って手に職をつけようと考えた人が
増えた現象でした。

私はこのことで、
「1つの事業が悪化したときに、もう1つの事業が救ってくれた」
という経験をしました。

「ネイルサロン」の収入は
どちらかというと「安定収入」です。

リピーターさんがほとんどになれば、
おおよそ月に何人のお客様がいらっしゃるかは
予測がつきます。

ネイリスト一人が一日でできるお客様の数は
だいたい決まっているので、
「何人体制でやると月にこのくらいの収入」
という計算ができます。

しかし、それだけでは、
安定的に今を維持していくことはできても、
何か新しいことに取り組んだりするための
「余剰金」を作ることは難しいです。

店舗数を増やしていけば売り上げは上がりますが、
その事業自体が上手くいかなくなった時に
大きなダメージを受けるかもしれません。

プロを教えるスクールは、
時間数も多いので、受講料も高くなります。

私のスクールですと、
これを入校時に一括でいただきますので、
大きな金額が入ります。

しかし、月に必ず何人が入校するかという
予測がつかないので、
月によってばらつきが出ます。

それに頼っていると、
経営としては非常に不安定なのです。

サロンの決まった収入で会社を運営し、
スクールの収入を余剰金とすることで、
新しいことへの取り組みもできる。

うちの会社はこのバランスがあったから
どうにかここまでやってくることができたのだと思います。

スクールでどのくらいの儲けがでるかは、
やり方や業種によって違いがあると思いますが、
大きな投資をせずに
始めることができる事業ですから、
やってみない手はないと思います。